今日は少し気になる記事を見つけたのでシェアしたいと思います。
ある経済誌のオンライン記事です。
日本が低成長を脱出できない原因は「教育」と「既得権益」
海外から日本の馬社会を見ると、この記事の内容がそっくりそのまま当てはまるように思えてなりません。
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”戦後の日本では、リーダーシップ教育が一切ありませんでした。何がリーダーにとって必要かという話も、学校ではされないのです。「平等」という名の「放任」になってしまったのです。これでは当然、優秀なリーダーなど生まれません。”
”リーダーシップがなければ、組織は統制がとれませんが、そのベースは「正しい考え方」なのです。業績を上げようにも、ここがしっかりしなければ、成果を出すことはできないのです。”
”会社や経済を発展させていくためには、スキルや能力だけではなく、「正しい考え方」「正しい価値観」を持つリーダーが必要なのです。”
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日本の乗馬、馬術界に当てはめてみると、”日本の馬術の発展を望んでみてもこの「正しい考え方」がしっかりしなければ成果を出すことはできないのです。” と私には捉えられます。
また、”馬術界の発展の為にはスキルや能力に加え「正しい考え方」「正しい価値観」を持つリーダーが必要” とぴったり当てはまります。
この記事の中では ”道徳教育” という事を言っています。
かつて私はイスラエルでトレーナーをしていました。若いまだ高校生辺りの年代も教えていました。彼らからたまに話を聞くのですが、イスラエルの学校では ”哲学” の授業があります。大学の授業ではありません。中学、高校の段階で彼らに ”考えさせる” 事を教育しています。
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”民主主義がきちんと成立していて、権力者が収奪する仕組みになっていない国は繁栄するのです。”
”日本は民主国家です。しかし、その一方で、既得権益を握った人たちが過剰に利益を得ているという現実があります。”
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上記の部分は日本の”会員制乗馬クラブ”のあり方。
顧客は入会金を払いあるクラブへ入会しその傘の下に入ります。当然、そのクラブのシステムやルールの上に乗っかる形になります。
欧州ではそうではありません。会員制ではないので、どこの厩舎で馬を持つかはオーナーが自由に選択、変更でき、その際いちいち入会金や入厩料など発生しません。(日本では各乗馬クラブが顧客を囲い込む体制を作ってしまっています。)また誰のレッスンをどこで受けるかも自由です。ですので個人個人が自身で馬を運んで受けたいレッスンを受けに馬と移動します。
馬を持っていない人は友人の馬に乗せてもらったり(その際厩舎側からの制限はもちろんありません。オーナーとその友人それぞれの自己責任です)、いわゆる”ライディングスクール”の様な所へ一鞍いくらか払って遊びでまたがる事も出来ます。
数週間前に ”週末だけクラブの馬に乗って上達する方法” という記事を書きました。
ここでは日本の一般乗馬大衆への苦言を書いたのですが、その大衆へのサービス提供側にはいわゆる ”既得権益的なシステムに顧客を乗せる形で利益につなげている現状” が指摘できるという事です。
この顧客とサービス提供側は ”鶏と卵” の様な関係で、どちらが先かは一概に言えない部分がありますが、その部分に触れるには最初の 「正しい考え方」「正しい価値観」へと話を戻す必要があります。
”日本全体の乗馬、馬術界の成長戦略” という風に言い換えると、この記事がぴったりと当てはまらないでしょうか?
日本は資本主義民主主義国家であり、マーケットは健全にオープンであるべきです。
健全なマーケットは顧客側であれサービス提供側であれ、お互い切磋琢磨し前進していける基盤を生み出します。
世界有数の経済大国、先進国であるにもかかわらず日本の馬術の発展がなぜこのようにスローであるのか?
いまだに20~30年前と同じシステムで似たりよったりのレベルをうろうろしているのはなぜか?
その答えがこの記事に現れている様な気がします。(もちろんこれ以外にもあると思います)
幸い若い世代は近年海外へ足を向ける人が増え、日本を外部から客観的に見る人がこれからも増えていくでしょう。彼らに期待するしか無いのかもしれません。
皆さんはどう思われるでしょうか?
EY Equestriaオンラインスタディ&コーチング
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