今日は馬を育てていくうえで、どこか皆さんの頭の片隅にでも置いておいておいてほしいと思う事をつぶやいてみたいと思います。
馬はライダーにとってのパートナー。以前に上げた記事の中で、私個人的な感覚、意見として馬を ”調教する” という上から目線の言い回しを私は決してしないというお話をしたことがあります。物凄く違和感を感じるんですね。ですのでトレーニングと言わせてください。
若馬の素材選びは非常に重要なわけですが、素材を選択した後育てていくトレーニングの中で私が常に(感覚的にですが)大切にしている事があります。
それは、
馬のやる気を失くしてしまうようなやり方は避ける。
ということです。
馬によって、また馬の状態によって少々強引にトレーニングする場面はもちろん出てきます。いつもスムーズに進むわけではありません。でもその強引に引っ張ってやった後、それなりの答えを馬から受信しなければいけません。
さて、若馬はまだ経験が浅く、色々とミスも有るものです。体もまだしっかりとしていません。
昨年よりも今年、先月よりも今月、昨日よりも今日、多少なりとも進歩を感じ取ることが出来れば良しと判断し、馬に気づかせることのできるトレーニング方法を出来るだけ選択したいという感覚です。
近年は良馬が多く生産されるようになり、一昔前の様にトリッキーな難しい馬も減少方向にあるかと感じます。またこういったオーソドックスで乗りやすい馬でなければ売りにくい現実もあります。
教科書通りにトレーニングの入る馬もいれば、少し工夫してやった方が断然伸びる馬もいます。また馬によっては様々な理由により、その馬独特のトレーニングを必要とする場合もあるかもしれません。山の登り方にもいろいろあるわけです。
誤解を招くといけませんので一言。
やり方は色々あると言えど、根本的なセオリーは曲げません。
身体的な面を見た場合これらのセオリーは全ての馬に通ずることでしょう。
しかし、健康面や性格、気質などといった事も考慮していかないといけないのです。
では、最終的に数年間のトレーニングの後どのような馬になってほしいか?
リングの中で自信満々に委縮せずその態度を大きくし、生き生きと意欲をもってパフォーマンスする頼れる相棒としての馬です!
この様に育った馬は売却先でも喜ばれ、また次のライダーを育て、大切にされていく事でしょう!!
ただ、もちろんのことですが、その後のメンテナンスやしっかりとしたトレーナーの下でのトレーニングは必須です。放っておいてもその状態が続くという訳ではありません。
ライダーが未熟な場合は、トレーナーがしっかりとトレーニングし続ける必要が出てきます。
私自身はジャンピング専門ですが、ドレッサージでも同様に考えられると思います。
個々の馬の持つ才能をどの分野で開花させてやればよいのかを、我々人間が彼らの命に責任を持って選んでやるべきだと思います。
その上で、この様にトレーニングを受けて育った馬。ほぼオートマチックでパフォーマンスしてくれる馬の分かりやすい映像を一つ上げておきます!
この馬、体高180㎝程ある大柄で力のある馬です!当時7才。
昨年来られた顧客が、一緒に連れてきた子供に乗せてみたいと言い、その時の様子をビデオに撮ったものです。ですので、この子が転乗りした時の模様です。
この男の子にそれなりのセンスがあることには違いありませんが、馬が身体的にも精神的にもそこそこ出来上がっているからこそ可能なパフォーマンスだと言えます!でなければこの馬に引っ張りまわされたことでしょう!
馬は自信を持ってパフォーマンスを楽しんでいます!また何をするべきか分かっているんですね!
という事で、たった一つの映像からも色々と考えさせられることや気づきがあればと思いました。この馬がどんな馬か一言あると映像の見え方も違ってくるのでは!
少し上から口調になってしまったかもしれませんが、私もまだまだ修行中!
参考まで!!
0 件のコメント:
コメントを投稿