2019年1月13日日曜日

孔子の教え

中国の偉大な人物、孔子。
ご存知ない方はいないと思います。「論語」の言葉、”子曰く、、、”の子に当たる人。
日本人は大半の人が知っていますね。西洋でももちろん孔子、論語の研究は有り、孔子の事を Confucius と言います。知っている人は知っています。

さて、この孔子という人、馬の扱いが大変優れていたと伝えられています。
馬だけではなく彼は動物すべてを大切にしました。動物の扱い方が現代でもあまり感心されない中国において、何千年も昔の時代においてです。

西洋の著名人の有名な言葉に(誰だったかは忘れてしまいましたが)

 ”その国が進んでいるのか遅れているのかは、国民の動物の扱い方を見れば分かる”

と言った人もいました。


さて、そんな孔子の言葉を綴ったのが「論語」です。
論語では優れた人の事を ”君子” と呼び、 大したことのない人の事を ”小人” と呼びます。

その中にこのような有名な言葉があります。

”君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず”

意味は
君子は人と調和し、仲の良い状態を保てるが、何にでも賛成はしない。
小人は何にでも賛成するが、人と調和はしない。

もっとかみ砕くと
学徳ともにそなわった君子と言われる人物は、人達とやわらぎ親しむが、 付和雷同(自分にしっかりした意見がなく、軽々しく他人の意見に同調)することはない。
小人は、私心私欲があるために、利を見ては雷同しやすく、条理に従って和合するとい うことがない。徒党を組む。


なんでこんなことを急に取り上げたかというと、随分前に日本で遭遇したある光景を思い出したからです。

その光景とは、

あるクラブで一人の会員Aさんが自分の馬を購入したのですが、なかなか手に負えず苦戦していました。毎日のように振り落とされたりしていたわけです。

その様子を他の会員さんたち4~5人がのんびりとお茶を飲みながら見て、

”なんであんな馬買ったんだろう?お金もかかるし、おとなしい会有馬で練習すれば安くて安全でいいのにね~!” とワイワイガヤガヤ皆同調していました。

数日後私はある馬に乗る上のアドバイスをそのワイワイガヤガヤやっていた中の一人にしました。彼女は ”あ~、そうですか。” と普通に聞いていました。
たまたま全く同じアドバイスをそのAさんにすることになったのですが、Aさんからの返事は、 ”あ~っ!そうなんですね!イイことを聞いた!有難うございます。” という感じだったんですね。
全く受け取り方が違いました。

つまり何が言いたいのか?

Aさんは周囲の人と同調することなく、自己投資して馬を手に入れ自分でどうするのか思い悩み、人の数倍時間を取り、さらに毎回落馬というダメージを受けながら前へ進もうとしていました。彼にとってこのアドバイスはたいへんありがたいものだったわけです。
一方お茶を飲みながらワイワイガヤガヤやっていた人は、いつもおとなしいスクールホースでインストラクターに手取り足取りされながらAさんの様な苦労をせず優雅に乗馬を楽しもうとしていたわけです。同じアドバイスにもあまりありがたみや感動が無いわけです。

この二人の主体性は全く違うものです。
すぐに同調して深い議論は出来ない、というのは常日頃あまり考えることなく自身の意見や悩みをそれほど持っていない状態。そもそも考えたく、あるいは悩みたくないからでしょう。
さて一年後のこの二人、お察しの通り腕のあげ方、理解の仕方が全く違うものになってしまいました。
上達するかしないかは先生次第ではなく、最終的には本人次第であるという事です。



さて、皆さんはどちらのタイプなのでしょうか?


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